波が引くように

 激痛のため椅子に座っているのさえ苦しくて、つかまり立ちするのがやっとだった状態から、今夜半から波が引くように症状が軽くなってきた。金、土、日、月とちょうど四日目だ。このサイクルにほとんど間違いはない。今日は杖を突いて職場に行き、軽い仕事をあてがってもらった。

 くりかえすぎっくり腰の経験から、少なくともこの症状に関しては、本当に苦しい時期はそう長くは続かないことを学んだ。寝返りも打てないような痛みのさなかには、さすがに絶望的な気分にもなるが、終わりの見通しがあれば何とか耐えられる。あと二、三日無理をしなければ元に戻るだろう。

 最近はほぼ半年に1回くらいのペースでこのぎっくり腰をくりかえしている。溜まりに溜まった腰部の疲労が、半年ごとに爆発する感じだ。プレートがゆがんではじける地震の発生と似たようなものを感じる。地震と同じで、小出しにエネルギーを発散していた方が、一度に致命的な打撃をこうむるよりはまだ救われているのかもしれない。

 だが憂うべきは、腰痛のサイクルが短くなってきていることだ。最近は半年に1回ぐらいが普通のことのように思っているが、以前には1~2年に1回程度が普通だったはずなのだ。もちろん仕事が変わったせいもあるが、やはり年齢のせいもあるだろう。そんなこと、頭では分かっているのだが。波が引くようにとは、若さや体力が失われていくこともそうなのだろう。